院長･診療紹介

少し長い話になってしまいます。
父・敬弘は典型的な「古き良き外科医」でした。口数は少なく、時に粗野なところもありましたが、仕事には常に全力で向き合い、不器用ながらも家族を大切に想ってくれていました。いずれは二人でクリニックで働きながら、父から外科処置を習い、父に内視鏡を教える、といった事を夢見ていましたが、叶わぬ夢となってしまいました。

父の業務を引き継ぎながら、どれほど膨大な業務を一人でこなしていたのだ、と驚愕しつつ、もう少し早く手伝って休ませてあげることが出来たなら、と後悔もありました。
急激に体調が悪化し、病床に伏し意識が朦朧としてきた最期の時間までも、患者様の薬の内容を必死にメモしている姿は、医師としての父そのものの姿だったと思います。

生前に父は「早いうちに病気を見つけて、根治できた時が一番嬉しい。自分が目立たなくても誰かが落ちそうになった時にちゃんと支えられる人でいたい。」と珍しく笑顔で話してくれました。
当院には父が手術を行った患者様や、早期に治療を紹介した患者様が多く通院されておられます。皆様「私より早く逝くなんて…」と父を追悼してくださいますが、お元気に通院されている姿を見て、父も天国で安心しているかと思います。

これからも山東クリニックでは早期発見・早期治療を第一に掲げ、父の遺志を継いでいこうと思います。
お父さん、どうかこれからも見守っていてください。