お腹・おしり・便の異常
おしりやお通じの悩みは、周囲には相談しづらく、受診をためらう方も多いですよね。
しかし、放置することで悪化するリスクや、治療によって驚くほど楽になることも多いという事実をぜひ知っていただきたいです。
以下の症状がある場合は、
すぐに医療機関を受診してください。
突然強烈な腹痛が起きた
数日間排便がなく、嘔吐が続く
便が細くなった、もしくは下痢しか出なくなった
大量の赤い便、または黒い便が出続けている
大量の吐血がある
歩くだけでも痛みが響く
早期発見の重要性
とにかく消化器内科として絶対に見逃したくないのは大腸がんです。症状がないから自分は大丈夫、という感覚は誰しも持ってしまいがちですが、根治が可能な大腸がんのうちの殆どが無症状です。カメラの検査を1度でも受けたかどうかで人生に大きな差ができるので、少しでも気になる症状が出る場合は内視鏡検査を相談しましょう。
進行がん
便秘・下痢・血便・腹痛など、どんな症状も起こり得る状態です。便潜血検査での発見率は約70%で、30%は見つからない場合があります。
外科手術が必要、もしくは根治ができません。
早期がん
まったく症状がない状態です。便潜血検査での発見率は約30%で、70%は見つからない場合があります。
大腸カメラで切除できます。
便のトラブル
便秘

多くの患者様が市販薬で対応されていますが、センナ茶などの市販薬は長期使用で効きにくくなることがあります。「薬がないと便が出ない」という悪循環に陥る方も少なくありません。
正しい便秘治療の基本は、次の2つです。
- 便を柔らかくする
- 柔らかい便が出ない場合にだけ、腸を刺激する(頻繁な刺激は避ける)
特に毎日センナ茶を飲む習慣は腸を疲れさせ、便秘を悪化させることがあります。便秘は胃酸の逆流や肛門の痛みの原因にもつながりますので、快適な生活のためにも一度専門の診察を受けてみてください。
下痢
下痢の原因は多岐にわたり、専門的な診察が必要な場合がほとんどです。 多くの場合、数日で改善しますが、次の場合には早めの受診をおすすめします
- 4〜5日以上、水っぽい下痢が続く
- 血便がある
急性腸炎の原因の多くはウイルスによるもので、整腸剤で改善を待つことが一般的です。ただし、下痢止めを使用するとウイルスが腸内に停滞し、逆効果になることがあります。
血便
血便には次の2つのタイプがあります
- おしり(痔)からの出血
- 腸内からの出血
肉眼で見える血便が一度でもあった方には、強く大腸カメラの受診をおすすめします。どんな治療を行う場合でも、繰り返さないためには「生活習慣の改善」が大切です。次の習慣がある方は、特に注意してください。
- 最後まで出し切ろうと繰り返しいきんでしまう
- トイレに長時間座っている
- 排便後にウォシュレットやティッシュでしつこく洗う
痔のトラブルについて
先代の院長は外科的な痔核の根治手術も行っておりましたが、当院では現在、軟膏や内服薬を中心に治療を行っています。重症でない限り、手術をせずとも症状が大きく改善することが多いです。 どんな治療を行う場合でも、繰り返さないためには「生活習慣の改善」が大切です。次の習慣がある方は、特に注意してください。
- 飲酒を頻繁にする
- 排便時に強くいきむ
- 便秘や下痢を繰り返す
- 排便時に粘って時間をかける
- 長時間立ち仕事や座り仕事をしている
適切な薬の使用で症状が楽になる場合が多いですが、それでも改善しない場合には手術が必要になることもあります。
まずはお気軽にご相談ください。